ポーカー(テキサスホールデム)を初めたばかりの初心者プレイヤーが、最初に疑問を持つことは「スターティングハンドについて」ではないでしょうか。
実はワタクシもそうでした。同じころポーカーを始めた同僚と、「どのカードはフォールドしてどのカードはプレイしてる?」なんて話したのを覚えています。
最初に配られる2枚のカードを【スターティングハンド(カード)】または【ホールカード】と呼びますが、この2枚のゲームのみでまずはゲームに参加するか否かを判断しないといけません。
ポーカー初心者にありがちなのは、「まずはフロップで何が現れるか見てみるか」という考え。
しかしこの考えは早めに捨てましょう!8-9で参加して、例えフロップで4-6-9になって「勝った!」と思うのは早すぎます。Aを持った相手にコールされ、ターンやリバーでAが現れる確率も大いにあります。また、相手はオーバーペアやポケット4を持っている可能性だってあります。それがあなたに読めますか?
これらが読めるようになってきたら、ゲームに参加するスターティングハンドの範囲を広げると良いですが、それがまだ読めないポーカービギナーのうちは、ゲームに参加するスターティングハンドを吟味する必要があります。
「だったら、どのホールカードならゲームに参加して勝ち目のあるカードなんだ?」
と疑問に思うはず。スターティングハンドには、統計学から計算された「勝率」なるものが存在します。確率は嘘をつきません。もちろん、勝率が高くても時に負けることもありますが、何百、何千というハンドをプレイすると、その勝率は正しいことが分かるはずです。
ポーカーの基本的な部分でもあるスターティングハンドの「勝率表」を以下でチェックして、コール/レイズするかフォールドするかの参考にしましょう!
スターティングハンドの組み合わせは、2枚のカードがスーテッド(同じスート)の場合とアンスーテッド(異なるスート)の場合を考えると全169通りあります。
以下の表は、ヘッズアップ(相手が一人)で対戦した際の各スターティングハンドの勝率です。
ポジションの大事さがまだわからない、相手のハンドがまだ読めない、という初心者プレイヤーさんがゲームに参加するのは、🟥の勝率の高いスターティングハンドだけにし、勝率50%を切るハンド🟩🟦はフォールドする方が無難です。🟨はレイトポジションからなら参加するのもあり。
また、相手が二人以上になると、カードの勝率事態は変わりませんが、どんなフロップかによって、そして相手が増える毎に勝つ確率は低くなるため、既に誰かがコールしている場合、よっぽど勝率の高いハンドでない限り争うのは避けるべし!
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ではここで、勝率の高いホールカードを上位から20位まで見ていきましょう。
手にすると思わずニヤッとしそうなのがこのハンド、ポケットA、いけないいけない、平常心を保たねば。
すまして顔色を変えないようにプレイするものの、スロープレイするとストレートや2ペアで負けることもよくあるのでご用心。決して無敵というわけではありませんから。
次に良いスターティングハンドがポケットKですが、プレイヤーの中にはポケットKを「エースマグネット(Aを引き寄せるハンド)」と表現する人も多くいます。かくいうワタクシも、ポケットKで3ベットなどした時には、フロップが開かれる瞬間ドキドキしながら「A出るなっ!」と祈ってます。
「レディース」などの別名を持つポケットQが3番目に強いスターティングハンドです。このプレミアムペアは、高い確率でフロップ時にオーバーペアとなります。3ベットされたら、ポケットQでオールインするプレイヤーもよく見かけます。オールインするのが正しいかどうか、は別の話ですが。
フィッシュフック(釣り針の意)としても知られるポケットJは、ポーカープレイヤーが最も不満を言うハンドの1つなのだとか。勝率は高いものの、コールした相手がQ、K、Aを持っており、フロップでこれらが現れると天国から地獄へ一気に落とされた気分になるので、わからないでもないですね。
堂々5位のポケット10は、勝率を見ると大きく賭けることができるプレミアムペアではあります。しかし他のプレイヤーからレイズやベットに直面した場合は、慎重に状況を理解して判断することを心がけましょう。
まだまだ続く、ポケットランキング!6番目に勝率の高いハンドはポケット9です。プリフロップでレイズ、レイズコール、3ベットなど、常にプレイする価値があるハンドです。個人的にはフロップで勝利を決めておきたいハンドです。
個人的にも意外だったのが、7位で69.1%の勝率があるポケット8。まさかAKより勝率が高いとは思っていませんでした。フォールドすることはないハンドではあるものの、フロップで8より大きなカードが1、2枚出た時には、厳しい状況になることが多い印象です。
ノンペアのスターティングハンドで最も勝率の高いハンドはもちろんコレ、「ビッグスリック」とも呼ばれるAKのスーテッドハンドです。例えフロップでAKが現れなくても、相手が大きくベットしない限りターンやリバーで期待が持てる上、相手もAがらみのハンドなら勝ち目あり。
意外や意外、7でも2枚揃えば9番目に勝率の高いスターティングハンドに早変わり!しかし早めにポットを獲得しておいた方がいいと感じるハンドでもあります。フロップでセットにでもならない限り、スロープレイは避けましょう。
ほぼポケット7と同じ勝率なのが、AQのスーテッド。ギリギリトップ10入りです。このハンドはフロップでトップペアとなる確率が高く、ポストフロップでも強気にプレイしやすいですね。Qハイのフロップとなればトップキッカーで比較的安心してプレイできるハンドです。
AQスーテッドやポケット7より勝率が低いというのは意外でしたが、45-50%の確率で勝つことができると言われる強力なハンド。だからと言って、役もないのに相手を追いかけるのはやめましょう。
AKアンスーテッドと同じ勝率を持つのがAJスーテッド。ポストフロップでもプレイしやすく、フロップでトップペアをヒットする確率も高いのです。フラッシュやストレートの可能性があるのも期待度アップ。
ATスーテッドもAKアンスーテッド、AJスーテッドと同じようにトップペア、フラッシュ、ストレートの可能性があり、プレイしやすいカード。しかし、カード間のギャップが大きいため、注意が必要。
AQアンスーテッドもトップペアとなる確率が高く、価値あるハンド。ATスーテッドより勝率はやや低いものの、個人的にはこのハンドの方がATスーテッドより配られて嬉しいハンドかも・・・
こちらも自信が持てるカードの一つですが、AKやAQを持っていそうなタイトなプレイヤーに対してエースハイのフロップとなった場合、判断力が必要です。
プレイしやすいハンドであり、トップペアに加えストレートやフラッシュも期待できるのが良い点。フロップにAが現れない限り、ポストフロップで強気にプレイして勝てる可能性の高いハンド。
意外にも、ポケット6でもこんなに勝率は高いのです。しかしセットにならない限り、ポストフロップで自信をもってプレイできるハンドとは言えません。早めにポット獲得しましょう。
こちらもプロップでトップペアをヒットする可能性の高いハンド。勝者はフロップで決まることが多いことを考えると、期待のできるハンドです。ポストフロップでストレートやフラッシュの可能性も。
他のハンドと同様に、トップペア、ストレート、フラッシュをヒットする可能性のあるハンド。これこそフロップと相手の反応を見てからその後のプレイの仕方を決めるハンドです。
トップ20ランキング最後のハンドがこれ。スートが異なるというだけで、KTスーテッドより勝率が下がることに注目。と言っても、実際は同じくらいの勝率ですけどね。あとはあなたのプレイスキル次第!
ヘッズアップでは、ポケットペアの勝率がより高くなります。
ノンペアハンドの場合、フロップでペアとなる確率は32%だということを考えると、すでにペアを持っているだけで有利なのです。
ポケット6や7でレイズしコールがあった場合、フロップでJやQが出ても相手はJやQを持っていない可能性の方が高いと考えられます。なので弱気にならずベットして、コールや/チェックレイズがあれば要注意です。
初心者にありがちなのは、一旦BBにコールしたものの、その後レイトポジションからレイズされてフォールドするプレイヤーをよく見ます(しかもそれを連続で)。「だったら最初からコールしなきゃいいのに」と思わずにいられません。
レイズされてもコールする覚悟があるハンドでプレイすることを心掛けましょう!
スターティングハンドの本来の勝率は表のようになっていますが、経験を積んでいくとスキルでこの勝率を変えることができます。
相手のハンドが予想できたり、相手のタイプによりプレイすることができるようになります。相手のチェックレイズをリレイズすると、あっさりフォールドするということも。
勝率の低いホールカードでも、相手のハンドが読めればブラフで勝つことができるようにもなります。
しかしまだ自信のない間は、このスターティングハンドの勝率を参考にしながら、インポジションなら🔴🟡と黄色のハンドまで、アウトオブポジションなら🔴のみ、といったように、プレイするかどうかの目安にしてみてくださいね😉
この次は、プリフロップのプレイの仕方を学ぼう