ポーカープレイヤーのスキルレベルは、よく海の生物に例えられます。食物連鎖の一番上には、サメ、つまり「シャーク」が存在し、シャークはトップレベルのスキルを持ち、長期的にみて利益を生んでいる人たちです。
初心者はシャークの餌食になりやすく、それはなぜか、シャークと呼ばれるタイプのプレイヤーはなぜ倒すのが難しいのか、その理由を探ってみましょう。
シャークはすべてのプレイヤーが「できるなら避けたい」相手です。
いつでも攻撃準備万端なシャークは、機会を利用し、他のプレイヤー(特に弱いプレイヤー)を利用し、損失を最小限に抑えながらも利益を最大化する方法を知っています。
シャークはポーカースキルと戦略/ストラテジーを十分に身につけており、それらを存分に生かしてどのセッションでも勝利の可能性を高めることができる能力を持っているのです。
そんなシャークの餌食になる「フィッシュ」にならず、皆が恐れるシャークになるにはどうしたらいいのか?
以下でシャークの特徴とプレイの仕方を学び、あなたのプレイに足りないものは何かをチェックしてみましょう。
主なポーカーシャークの特徴10箇条を挙げ、一つ一つ解説します。
シャークは、バリューハンド(強い役となる可能性のあるハンド)とブラフ/セミブラフを組み合わせてベットします。そのため、どんなハンドを持っているのか推測しづらいのです。
また、シャークは様々な強さのハンドで「チェック」「ベット」「コール」します。この戦略により、シャークがどのようなアクションを取ったとしても、常にシャークのハンドの範囲には強いハンドが存在し得ることになります。
これは、「良いハンドならベットして、それ以外はチェックかコール」というフィッシュたちのプレイの仕方とは異なるのです。
海の生物が常に水流や潮の流れの変化に適応しているように、シャークも環境の変化に適応することができます。例えば、テーブルのプレイヤーたちがタイトなプレイをしている場合、シャークはその環境で有利なプレイの仕方に変えます。
ルースアグレッシブなプレイヤーがいれば、シャークは静かに完璧なタイミングを待ちます。ティルトに陥っているプレイヤーがいれば、そのチャンスを見逃しません。要するに、シャークは常に対戦相手、テーブルの動き、ゲーム全体を把握しており、それに応じてプレイの仕方を変えているのです。
ポーカーテーブルにおとなしいシャークはいません。恐れを知らず、常に攻撃的なプレイヤーには2つの勝ち方があります。
これがパッシブなプレイヤーだと、ショーダウンでベストハンドを持っている時にのみポットを獲得することができます。
そこで、シャークはアグレッシブにプレイすることで、「フォールドエクイティ」を考えます。これによりショーダウンとならずにポットをより多く勝ち取ることができるだけでなく、対戦相手にブラフなのかどうなのかと推測させ続けます。同時に、相手は良いハンドのみを選んでプレイするようになるので、ハンドが読みやすくなるのです。
ポーカーは常に進化し続けるゲームです。常に新しい理論や最適な戦略が議論されているため、シャークはテーブルでプレイしている時だけでなく、テーブルから離れてもポーカーのことを考えています。
ポーカー動画を見たり、ポーカーの本を読んだり、同じ志を持ったプレイヤーとハンドやコンセプトについて議論したり、ポーカーソルバーを試してみたり、ハンドヒストリーを見直したり、ポーカーフォーラムに参加したり、対戦相手の情報をデータベース化したりと、シャークは常に自分のスキルを向上させようとしているのです。
ローマは一日にして成らず、シャークも一日にして成らず、シャークの背景には努力もあるのです。
キャッシュゲームでは毎ハンドまたは30分毎に徴収されるレーキのことを考えると、利益を得るためにはゲームで勝つだけでなく、レーキ分も稼がなければなりません。テーブルにはシャークが利益を上げるための手助けとなる、勝てないプレイヤーが1人は(またはそれ以上)いるものです。
そのため、シャークは常に弱いプレイヤーを探しており、より収益性の高いテーブルがあるかどうかを継続的に観察しています。さらに、席が空くとシャークは常にその席が有利かどうか(フィッシュやホエール相手に有利なポジションかどうか)を検討しているのです。
シャークは自分のスターティングハンドの範囲を心得ています。
ポーカーテーブルの様々なポジションから、どのプレイヤーを相手に、どのハンドでオープンすべきかをこれまで様々なスターティングハンドのレンジチャートを研究してきて知っています。また、特定の状況に陥ったときには、どのように、かつ適切に逸脱するかも知っているのです。
ポーカーの格言の中に「play the player」というものがあります。日本語に訳すと「プレイヤーを演じる」といった意味ですが、「プレイヤーを操作する」とも訳せます。
自分自身も含め、対戦相手は完全無敵なプレイヤーではなく、どこかに弱みや搾取可能な部分を持っているものです。そのため、対戦相手の特徴・傾向をメモしておくことが重要です。
記録することで相手に勝つには、そして利益を最大化するためには何が必要かを知ることができ、相手にあなたのことをどのように認識させたいか、そしてそのように演じ、相手を信じ込ませ操作することができるのです。
プレイを改善するために、シャークはセッションの途中で特定のハンドをメモしたりタグを付けたりして、「トラブルスポット」を記録しています。記録することでセッション後にそのハンドを見直し、間違いはどこだったのかを分析し、次に同じ状況に陥った時に最適な行動を取ることができるよう考えます。
このプロセスを頻繁に行い、徐々にシャークは状況に関係なく、最適な選択を取ることができるように訓練しているのです。
シャークはゲーム中に持っているチップを「ビッグブラインド」で考えています。それが$0.05/$0.10の$10であろうと、$25/$50の$5,000であろうと、どちらもシャークにとっては100BBに過ぎません。
これによりスイングに神経質にならず、「ここで●●額の勝敗が決まるかもしれない」というプレッシャーを感じずに、与えられた場所で理想的なプレイをすることができるのです。
時にお金は、ネガティブな意思決定を与えることがあります。シャークはそんなチップの額や浮き沈みに鈍感になることができ、代わりにあとどのくらいのハンドをプレイできるかを計算し、戦略を立てているのです。
多くのプレイヤーが負けるのは、大きな損失を被った時や運の悪い負け方をした時に、自分の感情をうまくコントロールできないことにあります。判断力に欠け、自棄になったり無謀なプレイに走ったり、運に任せたプレイをしがちになります。
一方、シャークは最悪の状況下でも自分の感情をコントロールし、ベストなプレイを続け、+EV(期待値)を狙うことができるのです。
以上がポーカーシャークの特徴と生態系です。生まれつきのシャークはおらず(その素質を持った、またはこの生態系に無理なくなじめる人はいるでしょうが)、シャークになるには多かれ少なかれ努力が必要です。
この努力を楽しく行えるか、奮闘して行うかの違いもあるでしょう。
まずは以上の10箇条を読んで、あなたに足りないものを補っていきましょう。
ポーカーストラテジーは読んで直ぐに身に付くというものでもありません。「なるほど」と思うストラテジーや戦略を見つけたら、まずは実践、場数を踏んで、こんな状況でこの戦略を使うのは有効だ、ということを実感してください。
現在ジンベイザメのあなた、ホオジロザメになるべく、攻撃的に、かつお金には鈍感になりながら最強のシャークになれるよう努力を続けましょ🦈😈🦈😈🦈
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