歴代 ラスベガススキャンダル トップ10!

ラスベガススキャンダルTOP10!
著者: Tomo Tomo
掲載日    |   更新日
このニュース記事を共有する

どの都市にもスキャンダルはあります。しかしラスベガスは「シン・シティ(罪の街/悪い欲望を満たす街、の意)」という別名を持ち、スキャンダルの数は2~3都市に匹敵します。

「What happens in Vegas, stays in Vegas(ラスベガスで起こったことはラスベガスにとどまる)」という名言があるように、地元の政治家、セレブリティ、そしてマフィア・・・多くの人が、ラスベガスで起こったことはラスベガスにとどまるだけでなく、法執行機関からも逃れられると認識しているようです。

確かに、マフィアがラスベガスを支配していた時代は、そうだったかったかもしれません。アメリカでこれほど長く、違法な資金源に繁栄を頼っていた都市は他にありません。マフィアの金は、警察官、裁判官、そして議員までも腐敗させていました。

80年代にマフィアからカジノ産業へ所有権が移った後も、多くの人がまだ「ベガスでは権力があれば何でも許される」と思い込んでいたようです。そんなラスベガスの歴代スキャンダルトップ10をご紹介!

10位:オペレーション「Gスティング」

2006年から2009年にかけて、17人の被告が賄賂に関連する様々な犯罪について有罪を認めました。その中には、ラスベガスの3つのストリップクラブのオーナーであるマイケル・ギャラルディから賄賂を受け取ったとして有罪判決を受けた、4人のクラーク郡委員たちが含まれていました。ギャラルディと仲間のストリップクラブ経営者は、ストリッパーへの「ノータッチ」法の廃止を目指していました。

この捜査は、ダンサーが身につけるGストリング(俗にいう紐パン)にちなんだ皮肉を込めて「Gスティング」と呼ばれ、クラーク郡の委員であるメアリー・キンケード=チャウンシーら4人は、陰謀と電信詐欺などの罪で有罪判決を受け、連邦刑務所に1~6年の懲役を言い渡されました。ギャラルディは30ヶ月の刑期のうち18ヶ月を服役し、罰金と返還金として53万ドル(約7千万円)を支払いました。

米国連邦地裁判事は、オペレーション「Gスティング」を『ネバダ州で起きた地方政府の最もひどい腐敗の一部』と呼んでいます。

9位:プリンスハリーのはっちゃけパーティ

一般人であればどの週刊誌にも載らない出来事ですが、2012年8月、若く独身だったハリー王子は、ある週末にラスベガスで楽しい時間を過ごしました。

裕福な独身男性なら、よくあるラスベガスの週末です。しかし、ハリー王子のパーティー写真が流出し、イギリス全土が大騒ぎに・・・。

27歳でアフガニスタンへの出兵を控えていたハリー王子は、昼間は友人たちとMGMグランドのプール・パーティで舌を出しておどけたり、大声で冗談を飛ばして楽しんでいたそうです。

その夜、ウィンラスベガスの1泊7,000ドルのスイートルームで、ハリー王子とその友人たち、そしてカジノのバーで知り合ったばかりの女性たちとでストリップビリヤードとなりました。その時のハリー王子が裸でおどけている写真、 ハグしている写真などがネットで流出。

ハリー王子はイギリスへ帰宅後、王室が世界的に不評を買ったとして謝罪することを余儀なくされました。「ラスベガスで起こったことはラスベガスにとどまる」が変わりつつあることを、ハリー王子は身をもって知ったのではないでしょうか。

8位:スターダストのマフィアによる横領

1974年から76年にかけて、700万ドルから1,600万ドル(約21億円)がマフィアによってスターダストから吸い上げられました。FBIはスターダストのエンターテイメントディレクター、フランク・ローゼンタールがゲームライセンスを持たず運営しているとしました。

スターダストの親会社であるアージェント社が所有するフリーモント、マリーナ、ハシエンダの各ホテルから、クォーターとドルのメダルがスターダストに届けられましたが、これらは正式に集計されることはありませんでした。

しかしこの事件は、これまでに「発覚」したラスベガス最大の横領に過ぎません。40年代までさかのぼると、もっと大規模な詐欺が発見されずに行われていた可能性があると考えられています。

マフィアの横領は、1979年にスターダストが売却された後でも続きました。新オーナーのアル・サックスとハーブ・トブマンは関与を否定しましたが、ゲーミングライセンスの放棄と、当時ネバダ州ゲーミング委員会が課した最大の罰金である300万ドル(約4億円)の支払いに同意しています。

1985年の連邦裁判では、9人のマフィア関係者が有罪判決を受けました。1982年、ラスベガスのレストランで起きた自動車爆弾テロ事件で生き残ったローゼンタールは起訴を免れましたが、ネバダ州のすべてのカジノから生涯出入り禁止となりました。1995年の映画【Casino】では、ロバート・デ・ニーロがローゼンタール役を演じています。

この事件で有罪判決を受けたことで、マフィアによるラスベガスのカジノ支配は終わりを告げました。マフィアはまだ存在していますが、現在はストリップクラブ、違法な売春、麻薬などの裏社会に追いやられているようです。

7位:囮捜査ヨーボ作戦

1983年、州上院議員の「フロイド・ラム」「ユージン・エコルズ」、クラーク郡委員の二人、ノース・ラスベガス市議会議員の「ジョー・マクレランド」ら5人の政治家が、FBIの囮捜査で賄賂を受け取って有罪判決を受けました。

囮捜査の最初のターゲットとなったラムは、地元で尊敬される一族の出身。しかし公務員退職金制度を通じてFBI捜査官に提供した1,500万ドルの融資に対し、1%の「仲介手数料」を要求して逮捕されたのです。

有罪判決を受けた5人のうち3人は全刑期を終え、ラムは3年の刑期のうち9ヵ月を服役し、体調不良のため一時釈放。マクレランドの有罪判決はすでに1年の刑期を終えた後、陪審員の誤った指示により覆されました。

ラムが起訴される前に命名された、ラスベガスの【フロイド・ラム・パーク】は改名されることはありませんでしたが、「ラスベガスの役人は信用できない」という固定観念をより強固なものにした事件でした。

6位:テッド・ビニオン殺人裁判

1998年9月17日、カジノ運営者のテッド・ビニオンがラスベガスの自宅で死亡しているのが発見されました。2年後、ビニオンの元ガールフレンド、サンディ・マーフィとそのボーイフレンドのリック・タビッシュが、ビニオン殺人容疑で有罪判決を受け、2人とも終身刑となりました。

しかし2003年、ネバダ州最高裁判所は、陪審員の審議の不正を理由にマーフィーとタビッシュの有罪判決を覆したのです。2004年の再審では、検察側がビニオンの死因を陪審員に納得させることができず、殺人容疑では無罪となりました。

この事件は数ヶ月間全米のトップニュースとなり、「ベガスは何でも許される腐敗した町」というイメージを強めることに。

マーフィーとタビッシュはビニオンの死後、カジノの金庫から銀を盗み出そうとしたことによる強盗の共謀罪、強盗罪、重窃盗罪では有罪になっています。

5位:バグジー殺害

1947年6月20日の夜、冷酷なマフィアのベンジャミン・シーゲル(愛称:バクジー)が暗殺されました。銃弾は彼の頭蓋骨の後ろから入り、眼窩を突き抜けていました。シーゲルは幼なじみのマフィアの大物、マイヤー・ランスキーとフラミンゴ・ホテルを完成させ、その半生は【バグジー】という映画にもなっています。

この事件は、シーゲルが愛人のために借りていたビバリーヒルズの邸宅で起きましたが、事件当時、愛人はシーゲルとケンカをして街を離れていました。

シーゲルの敵は多く、マフィアのボス達さえもシーゲルを排除することを話し合っていたと言われており、愛人が密告したのでは、とも言われていますが、事件は未解決のままです。

シーゲルが暗殺された20分後、マイヤー・ランスキーとその仲間がフラミンゴ・ホテルに直行し、自分たちが責任者であることを告げ、ラスベガスは完全にマフィアの支配下に置かれました。

4位:トゥパック・シャクール(2PAC)

1996年9月7日の夜、ヒップホップミュージック界のスターは、ラスベガスのフラミンゴロードを車で移動中、銃撃されました。

MGMグランド・ガーデン・アリーナでマイク・タイソンの試合を観戦した後、デス・ロウ・レコードのオーナー、サージ・ナイトはトゥパック・シャクール(25)とナイトクラブに向かっていました。途中、白いキャデラックがシャクールの黒いBMWに横付けし、窓が下がった途端12発の銃弾が発射され、そのうち4発がシャクールに被弾しました。

この「悲劇」を「スキャンダル」に押し上げたのは、なぜ人の多い場所で起こった事件の容疑者が一人も起訴されないままなのかという点です。

ラスベガス警察は、シャクールの側近の協力が得られなかったために捜査が難航したと警察は主張していますが、サウスサイド・クリップス(ギャング)のメンバーであるオーランド・アンダーソンが、少なくとも犯人の一人であったと考えています。MGMグランドでの監視カメラの映像には、シャクールの側近が銃撃の前にアンダーソンを凶暴に殴る様子が映っており、アンダーソンがシャクールのネックレスを盗もうとしたことによる揉め事だったと言われています。

アンダーソンは犯罪への関与を否定していましたが、2年後、カリフォルニア州コンプトンの銃撃戦で死亡したため、真実はわかっていません。

3位:有罪判決を受けた連邦判事

歴史上、在職中に犯罪を犯した連邦判事は1人だけです。そしてもちろん、その事件はラスベガスで起こりました。元ラスベガス市長オスカー・グッドマンの法律パートナーだったハリー・クレイボーンは、1986年に脱税の罪で有罪判決を受けました。

当初、クレイボーンは3万ドルを超える賄賂を受け取り、10万ドル以上の税金を納めなかった罪で起訴されていました。しかし、無効審理が宣言され、2度目は脱税の罪だけが問われました。

裁判ではグッドマンが代理人を務め、クレイボーンは1986年5月から1987年10月まで収監されました。1987年、ネバダ州で再び弁護士として活動することが許されましたが、2004年、アルツハイマー病などの健康問題を抱えながら、拳銃自殺を遂げました。

2位:MITブラックジャック不正

マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学の優秀な大学生を中心としたチームが、カードカウンティングという統計的な戦略を駆使してラスベガスのカジノのブラックジャックでゆっくりと、しかし確実に稼いでいた話は有名すぎるほど。

1980年にハーバード大学のMBA(経営学修士)を取得したビル・カプラン率いるチームは、数十人のメンバーを訓練し、1,000万ドル(約13億円)を稼ぎました。2008年の映画「21」のもとになった事件としても知られています。

このスキャンダルの興味深い点は、20年間もの間チームの不正はカジノに見破られておらず、90年代に不満を持つ一人の元チームメンバーが内部告発をしなければ、この不正は続いていたかもしれません。

しかし、完全にバレていなかったわけではありません。何人かのメンバーはカジノに発見され、カジノへ生涯出入り禁止となりました。そうなると、別のチームメンバーと入れ替わるだけで、作戦が中断することはありませんでした。

最後にはチーム全員が儲けたカジノでの出入りを禁止されましたが、彼らは一日も刑務所に入ることなくすでに数百万ドルを稼いでいました。カードカウンティングは通常カジノが禁止している戦略ですが、どの州でも違法ではありません。

1位:スティーブ・ウィンのセックス・スキャンダル

スティーブ・ウィンはゴールデンナゲット、ミラージュ、トレジャーアイランド、ベラージオなど有名ホテルの建設と経営を監督し、ラスベガスストリップをダークなイメージから、今日のような高級で贅沢な観光地へと復活・拡張させた現代ラスベガスの創始者です。

2018年1月26日、そんなスティーブ・ウィンの性的不正行為の告発に関する衝撃のニュースが流れました。告発の内容は、数十人の女性によるウィンのセクハラ、強要、強制わいせつ、そしてウィン社が750万ドル(約10億円)を支払って和解した性的暴行疑惑事件。

2018年2月、ネバダ州の規制当局は性的不品行疑惑に対応しなかったとして、ウィン・リゾーツに2,000万ドル(約26億円)の罰金を科し、2019年4月、マサチューセッツ州ゲーミング委員会は疑惑を隠蔽したとして、さらに3,500万ドル(約47億円)を追加しました。

ウィンは2002年に設立し、今も彼の名を残すウィン・リゾーツの会長兼CEOを2018年に辞任しました。2番目の妻と約10年間暮らしたウィン・ラスベガスのヴィラから追い出され、現在二人はフロリダに住んでいます。

しかしウィンは疑惑をすべて否定し続けており、これまで疑惑に関連する有罪判決は受けていません。

ジャパンギャンブラーズからのコメント

こうやって見ていくと、ラスベガスの汚職事件は一際多いことが分かります。そして、殺人事件も・・・。

しかし実際にラスベガスへ行ってみると、表向きは煌びやかで治安も良く、ラスベガスストリップの人で賑わうエリアなら、夜、女性同士で歩いていても危険を感じることはありませんでした。

「24時間眠らない街」「エンターテイメント・キャピタル」とも呼ばれるように、豪華でエンターテイメントが盛りだくさんという印象の方が「シン・シティ」のイメージより強くなりましたが、未だに裏ではいろいろと起こっているようです。

まぁ、お金の集まるところには人も集まると言いますし、犯罪も起きやすいというのもわからないではありませんが・・・

こんな記事も読まれています:

最も価値あるウェルカムボーナストップ10!入金額別おすすめはコレ!

世界中に衝撃を与えた有名スポーツ選手による事件トップ5ランキング!

伝説のハイローラーたち:その賭け方とチップの凄さ

このニュース記事を共有する
Tomo
著者について
幼い頃からトランプと花札に親しみ、パチスロ、競馬、競艇と、とにかく【賭ける】ことが大好き♡日本を飛び出しマルタに上陸、仕事を見つけるまでの1年間、毎日ランドカジノに入り浸りw。そのギャンブル好きが買われ、オンラインカジノ、ブクメのサポート、某大手アフィリエイトのメインライターを務めた後、ここ、ジャパギャンヘ!好きなゲームはテキサスホールデム、BJ、そしてEスポーツベット!ゲーミング業界人とプレイヤーという両方の視点から、皆さんに有益な情報をお届けします♪