大阪の統合型リゾート(IR)計画はこのところあまり話題になりませんが、便りのないのは良い知らせ、と昔から言われているように、順調に進んでいるのかもしれません。一方、和歌山と長崎の話題は尽きません。IR候補地は4月までに最終計画を政府に提出しなければなりませんが、両者は全く違う道を歩んでいます。
和歌山は、IR計画に多くの支持があると思えた時期がありました。しかしそれが、この2、3カ月で変わったようです。反対派は着実に増えており、11月には住民投票を強行するための署名が8,000人分集まり、現在では2万人以上の署名が集まっています。
和歌山市の法律で、有権者の2%以上の署名を集めなければならないと決められていますが、2%を遥かに超える2万人を超える署名が集まったことで、IR反対派はプロジェクトに反対する姿勢を強めています。
署名はすでに市の選挙管理委員会に引き渡され、市議会議員や市長の意見を聞くことになります。これは1月上旬に行われる予定となっており、4月という期限を前にして、次に何が起こるのかは想像がつかない状況になっています。
IRに反対する人たちの多くは、意見を述べる機会が与えられていないと感じています。仮に市が計画を進めても、反対意見をもとに国が拒否する可能性もあります。
長崎県では、IR計画への反発はあるものの、和歌山ほどではありません。地元関係者は、反対派を打開するために努力しています。定期的に最新情報を提供し、市民と対話し、前向きな姿勢を維持しているようです。
県は最近、プロジェクトの目標と野心をよりよく反映させるために、外観のデザインを更新すると発表しました。そしてこのたび、IR計画の素案となる新たなレンダリング画像を公開しました。
長崎のIR計画では敷地面積が拡大ましたが、プロジェクトの予算は変わらず、3,500億円(30.8億米ドル)のままとなっています。長崎市IR企画課によると、この投資によって地域全体の経済効果が約3,200億円(28億2000万ドル)向上すると見込んでいます。また、年間300億円(2億6400万米ドル)の税収が期待されています。
しかし、IR開発事業費をどこから捻出するか、が疑問視されています。カジノパートナーであるカジノ・オーストリアが、建設費をどう賄うのかを明らかにするよう求める声が上がっており、事業者のカジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパンによると、この情報は「2022年3月の長崎県議会」で明らかになるとしています。
4月28日の期限を前に、 3月の発表から建設費の賄い方を分析し、その信憑性を判断するのに1カ月ほどしか残されていないことになります。
ニュースソース:https://www.casino.org/news/the-roads-to-ir-approval-in-wakayama-and-nagasaki-take-different-directions/