ムツゴロウさんの愛称で慕われた畑正憲さんが亡くなったというニュースは瞬く間に世間に広がりました。
ムツゴロウさんといえば「ムツゴロウ動物王国」設立で知られるように、並々ならぬ動物への愛情でよく知られた存在。テレビ番組「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」シリーズは20年にわたり放送され人気を博しました。しかしムツゴロウさんは他にも小説家、エッセイスト、そして雀士としての顔も持ちます。
麻雀の腕前は相当なもので、数々の麻雀に関する逸話を残しています。
ムツゴロウさんこと畑正憲さんは、日本プロ麻雀連盟の入団テストで次々と最高位である九段のプロを打ち負かし、即九段に認定されます。しかしその一年後、九段で誰が最強なのかを決定しようと提案したことで十段位戦が創設され、初代十段位となりました。
更に畑さんは「10日間不眠不休で麻雀を打つことがあった」り、「一日に8回も役満を上がった」という伝説があります。
注:役満とは麻雀での最高得点のこと。その難易度をサッカーで例えると、ハットトリックやゴールキーパーがゴールを決めるなどに値するそうです |
麻雀をこよなく愛した畑さんには日本プロ麻雀連盟をはじめ、麻雀界からたくさんの追悼が寄せられています。
以下は日本プロ麻雀連盟の追悼文です。
“ムツゴロウさんは競技麻雀の礎を築かれ、黎明期から麻雀の普及に尽力されました。
選手としても数々のタイトルを獲得されるなどご活躍されてきましたが、突然の訃報に接し、ムツゴロウさんの、あの粘り強い麻雀がもう見られないのかと思うと残念でなりません”
プロ雀士の滝沢和典さんはツイッターに上げた追悼文で、畑さんとの出会いの場となった2009年の第一回麻雀トライアスロン雀豪決定戦で、畑さんの体力・集中力やそのサービス精神に感銘を受けたことを振り返った他、以下のエピソードを載せました。
“小学生の頃、動物に囲まれて暮らしたいと言っていたこともあり、両親に理事役員名簿の「畑正憲」の名前を見せて安心してもらったこともありました”
畑正憲さんのご冥福をお祈りいたします。