ポーカーのライブトーナメント中に体調を崩し、コロナウィルスの検査を受けたところ、陽性反応。終わりが見えないパンデミックの真っ只中にある今、このような事態が発生する可能性は十分にあります。
その際、トーナメント運営者はどのような行動をとるべきなのでしょうか?ポーカーコミュニティでの意見を見てみましょう。
Allen KesslerとJustin Bonomoは、ツイッターで興味深い提案をしています。
Allen Kesslerは、コロナ陽性のプレイヤーと同席した人たちがスタッフからその情報を得られるようにすべきかどうかにフォーカスし、フォロワーに投票を行いました。
1-何もしない。プレイヤーはリスクを認識しているので、毎イベント後に検査を受ける。
2-参加者に公/私的に告知する
一方、Justin Bonomoは、プレイヤーがイベント中にコロナ陽性となった場合、トーナメント運営者は賞金プールからプレイヤーに返金するポリシーを持つべきだと主張しました。
どちらも、ポーカーコミュニティが取り組むべき重要な問題です。多くのプロがKesslerとBonomoのツイートに対して興味深い反応を示しています。その反応を見ると、どのようなポリシーが導入されたとしても、反対派プレイヤーが多く存在することは明らかです。
Kesslerの投稿に投票した865人のうち、58%がカードルームやトーナメントのスタッフはプレイヤーがコロナ陽性であることを対戦相手に知らせることに賛成しています。残りの42%は、パンデミック時にライブポーカーをプレイするのは、ウイルスに感染するリスクを想定しているということを前提にした考えのようです。
「どんなイベントにも感染のリスクはある。プレイヤーはこの事実を知ってイベントに参加している。」
「トーナメントに参加するために1,500マイルも旅をして、誰かがコロナを持っているとわかったとします。僕なら何もせず、プレイを続けます。あなたならどうする?」
「ただ全員に通知を送り、たぶん写真も送るだろう。それくらいしかできることはないんじゃないかな。」
問題は、ポーカールームやトーナメントのスタッフが陽性と判定された人物と接触したことをプレイヤーやディーラーに知らせる義務があるかどうか、ということです。Kesslerは、最近開催されたWPT Five Diamond World Poker Classicで、Matt Stoutがコロナ陽性となったことを公表した後、同席した人に知らせなかったWPTを批判しています。
Bonomoの提案は、トーナメント中に陽性反応が出たプレイヤーに賞金プールの一部を与えるというもの。
これには、例えば3日間のイベントでファイナルテーブルへ進んだプレイヤーに症状が出た場合、そのプレイヤーに公平に補償されるポリシーがなければ、そのプレイヤーはトーナメントを続け陽性反応が出たことを知らせない可能性があるのでは?という懸念が含まれています。しかし、誰もがボノモの提案に賛成しているわけではありません。
「コロナと共存することを学び、人々は自分がリスクを負うかどうかを決められるようにしたらどうだろう?これなら、難しいことではないしね。」
「続行不可能になったらテストする(冗談)」
「他の病気と同じように扱ったらどうだろう?ブラインドアウトしたままにする。」
ラスベガスのAriaポーカールームのオペレーションディレクター、WPTのエグゼクティブ・ツアー・ディレクターらがBonomoのツイートに反応ししています。
「カジノ、州、国によって異なるプロトコルがあり、カジノパートナーに同意してもらう必要がある。また、すべてのプレイヤーがリリースフォームに署名する必要があるが、一部のプレイヤーに署名を貰うのはすでに困難な状態だ。」
「もしトーナメント運営者が、トーナメント中にコロナ陽性となったプレイヤーに賞金総額の一部を支払うというポリシーを導入するとしたら、いくつかの未解決事項を解決しなければならないだろう。プレイヤーはバイイン、チップスタックに基づくICM値、または他の金額、のどれを受け取るのか?また、この方針は、一部のプレイヤーをトーナメントから遠ざけることになるのではないか?」
2021年のWSOP $250,000 Super High Rollerでは、あるプレイヤーが、ブレスレットイベント中にコロナ陽性反応が出た人にはバイインを返金することを提案しました。このようなポリシーが導入された数少ないイベントの1つですが、すべてのプレイヤーが同意したわけではありません。
パンデミック中には頻繁に出てくる問題だけに、簡単な答えはなさそうです。
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