大手仮想通貨取引所として名を馳せたFTXの破綻は、多くのハリウッド関係者の関心の的となっています。創設者であり前CEOだったサム・バンクマン=フリード/Sam Bankman-Fried氏(通称SBF)を主人公とするFTX破綻劇を題材としたプロジェクトがいくつも進んでいます。その一部をご紹介します。
その中でも最も注目度が高いのはこちら、マイケル・ルイス/Michael Lewis氏が近々出版する書籍の映画化です。
FTX破綻が明るみに出たのは昨年11月です。そのわずか2週間後には、「マネーボール/Moneyball」「マネー・ショート 華麗なる大逆転/The Big Short」などで知られるルイス氏の書籍放映権をアップルが獲得か、というニュースが世界を駆け巡りました。
ルイス氏は執筆のためバンクマン=フリード氏と半年以上にわたり親交を深めており、逮捕後も氏を訪問したと言われています。
バンクマン=フリード氏と半年間の交流があるルイス氏の執筆は当然FTX破綻前から行われており、当初はバンクマン=フリード氏を時代の寵児として描く予定にしていたようです。それだけにこの劇的な結末をどのように描くのかが注目されます。
アマゾンプライム/Amazon Primeはマーベル映画「アベンジャーズ/Avengers」シリーズの過去2作品の監督を務めたジョー・ルッソ/Joe Russo、アンソニー・ルッソ/Anthony Russo兄弟にシリーズ制作を依頼しました。
ルッソ兄弟は8エピソードのシリーズを制作する予定で、監督とエグゼクティブ・ディレクターを務めると見られています。
FTX崩壊を取材したジャーナリストの情報に基づいた内容となる予定ですが、タイトルや出演俳優などの詳細は明らかにされていません。
ルッソ兄弟はバンクマン=フリード氏のことを「複雑で危険な動機を持った極めて謎めいた人物で、これまでにあった最も大胆な詐欺のひとつ」と表現しています。
FTX没落を描いたニューヨーク・マガジンのカバーストーリーの映像化プロジェクトも現在進行中です。映画「イミテーション・ゲーム/The Imitation Game」でオスカーを受賞したグレアム・ムーア氏が監督と脚本を務めることが明らかになっています。タイトルは未定。長編映画となるかテレビシリーズとなるかはまだ決まっていません。
ニューヨーク・マガジンはまた、このカバーストーリー映像化のプロジェクトとは別に、VoxMediaと共同で「バンクマン=フリード氏の崩壊した暗号資産帝国」をモチーフとしたドキュメンタリーを制作中です。
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他にも複数のプロジェクトが進行中です。多くのプロジェクトの中から成功を収めるのはどの作品になるでしょうか。
そしてバンクマン・フリード氏とその帝国の崩壊は一体どのように描かれるのでしょうか。
ニュースソース:https://decrypt.co/118495/all-ftx-films-tv-series-production-right-now