著者: Tomo Tomo
掲載日    |   更新日

カジノでのカメラ撮影禁止!に変化、ソーシャルメディアの影響



カジノでの写真撮影解禁

カジノでの写真撮影は、決して裁判になるような行為ではないし、法律違反になったこともありません。

実はこのルール、カジノが勝手に決めたことで、ブラックジャックカードをカウントすること、カジュアルすぎる服装、酔っぱらうことなども違法ではないものの、嫌われる行為であり、出入り禁止、または入場拒否される可能性があります。

最近ではインスタグラムやツイッター、TikTok、YouTubeなど、ソーシャルメディアでの露出が広告の役割も果たす時代。そのため、「カジノでの写真撮影禁止」ルールに変化が現れています。

その変化とは?!

一昔前はカメラも撮影も禁止

一昔前はカメラを持っていると、入り口でクラークに預けなければなりませんでした。しかし「撮影禁止」ルールを広めているのはカジノであり、その理由は他の客のプライバシーを守るためにあります。

カジノに出入りする人の中には、そのことを他の人に知られたくないと思っている人も多くいます。カジノでこっそり撮影され、インスタグラムに投稿された写真の背景に映り込んだ人物が潜入捜査官という可能性もありますし、その人物が連れている女性は愛人ということも・・・。

ワタクシもほぼ毎日カジノに通う生活を1年間続けたことがありますが、カジノ界で働き始めるまでは、カジノ通いは人に自慢できる話ではありませんでしたからね。ひた隠しにする必要はありませんでしたが、知られると面倒なことになりそうな相手(例えば親に小言を言われるなど)というのもいるものです。

そんなプライバシーを守るためのルールでしたが、現在は誰もがカメラ付きのスマートフォンを肌身放さず持ち歩き、カジノも全ての入場者のスマートフォンを保管することはできません。ゲームテーブルの上にスマートフォンを置くとディーラーに注意されることもありますが、今では誰もがカメラを持参してカジノに入場しています。

実際にワタクシもカジノ内でスマホ撮影したことがあります。他の人が入り込まないように、と気を配り、素早く撮ったものでした😜

撮影禁止にした方が簡単

ellis-island-写真撮影禁止のサイン元ラスベガス・レビュー・ジャーナルの調査記者、A.D.ホプキンス氏によると、「撮影禁止」ルールはラスベガス初期にさかのぼるもので、人々はシン・シティ(ラスベガスの別称で、【悪徳と欲望が栄える街】という意味)にいることを親戚や知り合いなどに知られることを望んでいませんでした。

1970年代にラスベガスのカジノを取材し始めたホプキンス氏は、「カジノでは違法となっているから写真を撮ってはいけないとよく言われたものだ」と語ります。ある日、ホプキンス氏はサウスポイントカジノのオーナーとなったマイク・ゴーガン氏を取材しました。

するとゴーガン氏は、『そんなの(写真撮影禁止)でたらめだ』と言い、ホプキンス氏にカジノで写真を撮ることを許可しただけでなく、撮影を強く求めたそうです。ゴーガン氏によると、撮影禁止のルールは写真に写りこむ全員の同意を得ることよりも、写真撮影は違法だと伝える方が簡単だったからだろう、と述べています。

プライバシーと宣伝効果、どちらが最優先?

「写真撮影禁止」という一般的なカジノの方針は、変化する時代に真っ向からぶつかることになります。

まず、ほとんどのカジノ客は、ポケットやハンドバッグに高性能のカメラ付きスマートフォンを所持しています。最近ではあらゆる年齢層の人々が、人生のあらゆる興奮を、日々の出来事や風景を、綺麗なものを、美味しいものを、楽しいものを、変わったものを、驚くものを撮影し、ソーシャルメディアへ投稿します。

人々はそれらを共有し、拡散し、参考にします。人々が良いと感じれば無料で拡散してくれるのですから、企業にとってもソーシャルメディアは大きな宣伝効果があり、何より宣伝費用がかかりません。 しかしここで厳しいルールがあっては、顧客を疎外し、ゲストとスタッフの間に不必要な緊張を生み出します。

そう、カジノは、古風で押しつけがましい写真撮影禁止ルールによって、絶好の宣伝機会を逃しているのです。

写真撮影で蹴りだされたブロガーも

ラスベガスのカジノブロガー、ローベン氏は、少し前までビンゴゲームを撮っただけでパレスステーションから追い出され、デジタルカメラを持っていただけでサハラから追い出されたこともあるのだとか。ジェリーズ・ナゲットでは、カジノ内レストランの看板を撮影し、バックルームに連れて行かれたこともあるそうです。

「写真の削除を命じられたことは何度となくある。しかし入場者は、この指示に従う必要はありません。誰も写真やビデオの削除を強制することはできないのです。カジノから歓迎されなくなるかもしれませんが、従うかどうかはあなたが決めることです。」とローベン氏は語ります。

撮影禁止に大きな変化が訪れる

スマートフォンが普及した今では、カジノの訪問客がスマホでセルフィー(自撮り)撮影を行う人々が多くなりました。カジノはこれらを全て監視することはできないので、ほとんどのカジノが写真撮影禁止のルールを徐々に緩和、あるいは変更しています。

とはいえ、写真撮影の許容範囲はカジノによって異なります。例えば、シーザースパレスやサハラは、寛容ではない方のカジノに分類されるでしょう。

一方、バレービューカジノなどはセルフィー(自撮り)を許可しており、カジノ名やホテル名のハッシュタグ(#)を付けてソーシャルメディアへ投稿することを積極的に推奨し、セルフィー写真の投稿を行った人々の中から抽選でプレゼントを進呈するなどのキャンペーンさえ実地しています。フォークイーンズやストラトスフィア、ランパートカジノも同様にセルフィーを歓迎しているカジノです。

フォークイーンズの撮影OKのサイン:他のゲストの迷惑にならないように、と促している

フォークイーンズの撮影OKのサイン:他のゲストの迷惑にならないように、と促している

また、日本(大阪)にIRを建設しようとしているMGMのようなカジノでは、テーブルゲームやスロットから少し離れたフロアに、セルフィー撮影のための特設ゾーンを設けています。

最近、ほとんどのカジノで試みられているのは、全てのゲストに撮影の自粛を求める前に、撮影する写真の種類を考慮してほしいと促しています。セルフィーなど他者やプレイ中のテーブルが映らない写真撮影の場合、許容範囲となるでしょう。それでも「写真禁止」のサインは現在でもよく見かけますが、それは主にプライバシーの侵害となるような許容度の低い写真撮影に対する勧告のためにあります。

撮影OKと撮影NGの場所

最近のカジノではどこでもセルフィーを撮ることができます。ラスベガスへ旅行に行き、カジノを訪れたら多くの観光客は撮影をしたいものでしょう。

しかし、たとえ自撮りの背景であっても、プレイ中のテーブルを撮影することは他のゲストのプライバシーを侵害する可能性があることに加え、あなたの写真が不正行為の一部だとカジノに疑われる確率が高くなります。

また、キャッシャー(カジノでチップを現金に換えたりする現金を扱う場所)を撮影したりすれば、警告を受けることなく、すぐにセキュリティが現れカジノから連れ出されるかもしれません。キャッシャーの写真を撮ることの理由は、カジノ強盗のための下調べと思われても仕方ないからです。

ビデオ撮影は禁止

動画撮影は禁止

動画撮影は禁止

カジノは静止画(写真)よりも、動画(ビデオ)の方が他のゲストの迷惑になると考えており、ビデオ撮影、ライブストリーミング、ビデオチャットはほぼ全面的に禁止されています。

カジノがビデオ撮影を許可するのは、ソーシャルメディアのチャンネル/アカウントやブログが非常に人気のあるインフルエンサーのみでしょう。そんなインフルエンサーでも、ライブストリーミングやビデオ撮影時刻を事前にカジノへ知らせ、許可を得る必要があります。

カジノでいつでも自由に動画撮影を始めることは、たとえ誰でも許されていません。

カジノはプライバシーと広告という、二律背反する課題を両立すべく取り組んでいます。カジノにとって、インフルエンサーをはじめとする多くの人たちに広告の役割を果たして欲しいと思いつつも、常連客やハイローラーたちに嫌な気分はさせたくないと配慮しているのです。

まとめ:カジノでのカメラ撮影禁止!に変化、ソーシャルメディアの影響

テクノロジーの進歩と共に、スロットマシーンのコインはチケットに変わり、カメラの代わりにスマホを持ち歩くようになっていつでもどこでも写真撮影が可能になり、印象的な時間や物品を写真や動画として気軽に記録することができるようになりました。

更にはそれらの記録を多くの人と共有できるソーシャルメディアが登場し、全く知らない人たちとまで情報や喜怒哀楽を分かち合うことができる世の中になったのです。

そして、ソーシャルメディアはカジノの長年のルールを変えるほどのパワーを持ちつつあります。今後カジノを訪れる機会があれば、気兼ねなく自撮りしたり、同行者と記念撮影しましょう!🤳

オンラインカジノも同様に、テクノロジーの進化と時代の変化によって生まれたものです。その昔、カジノは上流階級の社交場でしたが、テクノロジーと共にこれからカジノがどのように成長するのか、どのように変化するのか楽しみでもありますね。

関連記事:

世界のカジノガイド🌎ところ変わればカジノも変わる?!

オンラインカジノにパチンコが登場⚪オンラインパチンコとは?

ここがヘンだよ日本語オンラインカジノ🤔猛烈ダメ出し!

Tomo
著者について
幼い頃からトランプと花札に親しみ、パチスロ、競馬、競艇と、とにかく【賭ける】ことが大好き♡日本を飛び出しマルタに上陸、仕事を見つけるまでの1年間、毎日ランドカジノに入り浸りw。そのギャンブル好きが買われ、オンラインカジノ、ブクメのサポート、某大手アフィリエイトのメインライターを務めた後、ここ、ジャパギャンヘ!好きなゲームはテキサスホールデム、BJ、そしてEスポーツベット!ゲーミング業界人とプレイヤーという両方の視点から、皆さんに有益な情報をお届けします♪