日本ではスポーツのベットを受け付けるサイトや施設を【ブックメーカー】と呼んでいることがほとんどですが、【スポーツブック】という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
海外では、さらに頻繁に【スポーツブック】という言葉を耳にします。
この2つの違いをあなたは知っていますか?
ワタクシ自身、最初はどちらも同じだと思っていました。地域や国によってどちらかに呼び方が偏っているのではないか、と思っていたのです。日本ではブックメーカーという言葉の方が浸透している、と。
しかし【ブックメーカー】も【スポーツブック】も、「スポーツにベットすることができる」という面では同じですが、ふたを開けるとその仕組みは異なるようです。
【ブックメーカー】と【スポーツブック】の違いを疑問に思っている方へ、このページでスポーツベッティング界の疑問を解決しましょう!
イベント(試合)のオッズを設定し、賭けを提供するのがブックメーカーです。
ブックメーカーはあらゆるスポーツの細かい統計情報を持っています。
最近の試合記録はもちろんのこと、あるチームがアウェーまたはホームでどのようにプレイするか、負傷したプレイヤーの記録、さらにはプレイヤーの家族の問題、対戦前夜のチームの行動など、その他多くの詳細が調査され、全てのオッズは発表される前に構想、計算されます。
その後も新たに入手した情報やプレイヤーのベット傾向などを踏まえ、オッズは変化します。
ウィリアムヒル、スポーツベットアイオー、bet365などのサイトは自社でオッズを設定し、賭けも提供しているので【ブックメーカー】と呼ぶことが多いですね。
ブックメーカーの略を【ブッキー】と呼ぶ人もいます。
【ブッキー】は、オンラインでスポーツベッティングが普及する前によく使われていた俗称です。
翻訳ツールなどを使ってBookie(ブッキー)という言葉を訳すと「ノミ屋」と訳されることもあるように、インターネットが普及する前、人々は電話や店舗で賭けを行っていました。
中には違法に賭けを受け付けている人も多く、合法なブックメーカーも「ノミ屋」もブッキーと呼ばれていました。
賭ける側のパンター(ベッター)としては、賭けて当たり、配当を支払ってくれるのであれば合法でも違法でも気にしない人たちも多かったのでしょう。
ワタクシもその昔、オンラインで競馬に賭けることができなかった時代、場外馬券場へ行くのが面倒な人たちのために電話で賭けを受け付けてくれる「ノミ屋」を知っていました。
オッズがわずかに良かったり、ベットが外れた際には10%を戻してくれるという「サービス」があり、それを魅力に感じた人たちもいたようです。
その代わりオッズの払い戻し上限があったりもしました。(万馬券だと設定された上限までしか配当を貰えないなど)
こういったノミ屋も海外では【ブッキー】と呼んでおり、要はオッズを提供し、賭けを受け付けて配当を払ってくれる場所(人)、をブッキーと呼んでいたのです。
現在もブックメーカーを【ブッキー】と呼ぶ人は多く、必ずしも「ノミ行為を行っている人」という意味合いを含んでいるわけではなく、一般的に「賭けて当たったら配当を払ってくれる施設」という意味で使われています。
自らがオッズを設定するわけではなく、第三者から提供されたオッズを公表し、賭けを受け付ける施設が【スポーツブック】です。
オンラインカジノサイトがメインでスポーツベッティングも提供している場合、ブックメーカープラットフォームを利用して賭けを提供しています。
例えば、カジ旅やチェリーカジノ、ギャンボラなどのカジノの他にもスポーツベットが可能なサイトは、サプライヤーが提供するブックメーカーソフトウェアをサイトに埋め込んだ【スポーツブック】ということになります。
スポーツブックとブックメーカーの違いがイマイチわからなかった時でも、カジ旅等のスポーツブックサイトを【ブックメーカー】と呼ぶことに違和感を感じている人もいたのでは?
反対に、先にブックメーカーとして挙げたbet365などのサイトは【スポーツブック】と呼んでも間違いではありませんが、オッズを自社で出していることから差別化を望んで【ブックメーカー】と呼ばれることを望んでいるように思えます。
しかしながら、ところ変われば【ブックメーカー】と【スポーツブック】を同じ意味で使っている国/地域もあります。
日本はブックメーカーという言葉の方が広く知られていますし、スポーツベッティング(特にオンラインは)が法律で規制されており、わずかな州のみが合法なアメリカでは、自社でオッズを設定しているかどうかに関わらず【スポーツブック】という言葉の方が浸透しています。
会話上は【ブックメーカー】と【スポーツブック】のどちらでも通じますし、スポーツベッティングの専門職でない限りどちらを使っても問題はありません。
また、カジ旅やチェリーカジノなどにスポーツベッティングを可能にするソフトウェアを提供している企業は、オッズを設定する「ブックメーカー」の重要な役割を担っていますが、「賭けを提供する場」を持っていないので【ブックメーカー】と呼ぶには抵抗があります。
そのため、【オッズプロバイダー】や【プラットフォームプロバイダー】【ソフトウェアプロバイダー】などと呼ばれていますが、これらのソフトウェア(プラットフォーム)プロバイダーはそのシステムだけでなく、ビジネスモデルやシステム構築サービスも同時に提供していることが多いので、【ソリューションサービス】などとも呼ばれています。
【ブッキー】の問題の一つは、オッズを提供してもパンター(ベッター)が十分に集まらなければビジネスとして成功しません。
そこで既に人が集まっている施設へオッズ、及びに他のサービスも含めて提供し、賭ける場所を提供してもらうことを考えました。
それが【ソフトウェアプロバイダー】となるワケです。
オリジナリティのあるのは断然【ブックメーカー】です。
自社でオッズを捻出しているので、オリジナルなマーケット(ベットの種類)があったりもします。
だからといって、ブックメーカーの方が優秀だと断言できるわけではありません。
あなたの賭けたいスポーツによって、各サイトでマーケットの種類やオッズも異なるからです。
すこし前までの【スポーツブック】サイトは、同じプラットフォームプロバイダーを使っているサイトだとどこもデザインやオッズが同じでしたが、最近ではオッズを少しばかり上げたり下げたりできる機能をソフトウェア会社は提供しており、スポーツブックサイトが差別化を図れるようになってきています。
ワタクシはブックメーカーの方がスポーツブックよりオッズが出るのが早いのではないかと思っていましたが、これまで様々なサイトでプレイしてみた結果、決してそうとは言い切れません。
これはスポーツ、そして試合にもよるので、スポーツベット好きはあなたの賭けるスポーツによってサイトを見比べる必要があります。
これでブックメーカーとスポーツブックの違いは理解できたのではないでしょうか?
ワタクシは日本で競馬や競艇で賭けてはいたものの、その他のスポーツベットを知ったのはオンラインカジノで働き始めてからです。
働いていたカジノ運営会社が【スポーツブック】サイトをローンチし、サポートをしていたワタクシはスポーツベットに関してのトレーニングを受けました。
その頃はバーチャルスポーツとEスポーツの違いも知らず、【スポーツブック】マネジャーはよく「スポーツブック」という言葉を使っており、「ブックメーカー」という言葉を聞いたことがあったワタクシは、この二つの違いに疑問を持ったのです。
その頃、スポーツの知識がほとんどなかったワタクシは、カジノと同時にスポーツブックのサポートもすることに不安を感じたのを覚えています。
しかし働いていたのは【スポーツブック】で、ソフトウェアプロバイダーからのサポートがあり、わからないことはソフトウェアプロバイダーのサポートに聞いていました。
裏ではスポーツブックのサポートがソフトウェアプロバイダーのサポートに聞いている状態なのです。
通常、スポーツベッティングサイトでは実に多くのスポーツにベットができ、サポートは全てのスポーツに詳しくなることは不可能です。
そこでソフトウェアプロバイダーのサポートに聞くのですが、彼/彼女らの知識には感心させられ、社内はどんな仕組みになっているのだろう?と興味を覚えたものです。
現在は、ひょんなことから始めたEスポーツベットにハマり、ジャパンギャンブラーズの他のブックメーカー勤務経験者と共にスポーツベッティングの話題で盛り上がる毎日を送っています。